Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

大相撲秋場所千秋楽:玉鷲関が二回目の優勝!

  今日は大相撲秋場所の千秋楽でした。外出のためライブで見られなかったので、録画
 して帰宅後にTV観戦しました。ここまでトップを走る12勝2敗の玉鷲関と星1つの差で
 追う11勝3敗の高安関の直接対決で優勝が決まるという、日本相撲協会の思惑通りの展開
 になりました。結果は皆様もご存じの通り、玉鷲関が高安関を下して13勝2敗で二度目の
 幕の内最高優勝を決めました。おめでとうございます!

  モンゴル出身の37歳、幕内最年長ですが力強い押し相撲で迫力ある相撲を見せてくれ
 ました。横綱・大関を総なめし、負けたのは若隆景関と佐野元春ちゃう若元春関の二人
 (荒汐部屋の大波兄弟)だけです。昭和以降では最年長の優勝者となったとのことです。
 まだまだ若々しいですよね。

  初優勝を狙う高安関が、左のど輪で玉鷲関をのけぞらせ、右から崩しにかかりました。
  しかしそれをしのいで態勢を戻した玉鷲関が、今度は一気に土俵際に押し込みます。

  下から押し上げるような強烈な攻めで、高安関の体が浮きました!

  そのまま一気に高安関を土俵外に押し出して勝負あり。玉鷲関の優勝が決まりました。

  取組後、ホッとしたのか、ぺろりと舌を出した玉鷲関。お茶目ですね・・・

  しかし平幕同士の優勝争いなので、かなり早いうちに最大の関心事である優勝が決ま
 ってしまいました。来場所は横綱・大関、いやせめて関脇陣が最後まで優勝争いに絡ん
 でもらわないとね・・・  


  さて、今日も宇良関がアクロバティックな、ちょっとあり得ない相撲を見せてくれま
 した。サーカスというか曲芸というか・・・

  新鋭の王鵬関(昭和の大横綱大鵬の孫)を土俵際まで押し込みますが、土俵際で突き
 落としを食らいます。普通ならバッタリと土俵に落ちるはずが、宇良関はここで誰もが
 想像できないことをやってのけました。なんと、この状態から体を一回転させてしまう
 のです。そしてその長い滞空時間の間に王鵬関が土俵を割ってしまいました・・・いや
 普通そのまま土俵に腹から落ちるはずなのに、なんで一回転して背中から落ちるのよ!

  もう完全に「死に体」のように見えましたが、この自力で一回転したことが「技」と
 みなされたのか、攻めていた宇良関に軍配が上がりました。誰もが「物言いかな?」と
 思いましたが物言いはつかず、宇良関はこれで勝ち越しが決定しました。なんとまぁ。


  そして今場所を盛り上げた功労者の一人、前頭筆頭の翔猿(とびざる)関。実力者の
 隆の勝関に堂々の勝利、なんと10勝5敗の好成績で殊勲賞(横綱照ノ富士を破る金星を
 挙げたことが評価された)を獲得しました。

  三賞インタビューでは満面の笑みです。本人も言っていましたが今場所は「力がつい
 た」ことがよくわかりました。肩や腰、太ももが見違えるように太くなっています。

  「稽古して、その成果が出た」ということで、苦労が報われましたね。でもまだ目標
 は上のはず。来場所は三役ですので、また場所を盛り上げる活躍をしてほしいですね。
 しかしいい表情です。歌舞伎役者みたいだなぁ。下町出身の生粋の江戸っ子です。


  もう一人、場所を盛り上げた功労者、哲学者こと北勝富士関は今日は攻め急いで不覚
 を取り、10勝5敗で敢闘賞を逃しました。解説の舞の海秀平さんも「勝たないと三賞を
 貰えないとはちょっと厳しいですね。今場所前半を盛り上げてくれたんですからね。」
 と残念そうでした。相撲協会、ちょっとケチですよね。


  あと面白かったのは幕内最重量級対決、ジョージア(栃ノ心関)対モンゴル(逸ノ城
 関)です。デカい者同士のぶつかり合いはド迫力ですね。巨象同士の対決みたいです。

  両者左四つで上手を取り、いわゆる「がっぷり四つ」になりました。考えてみたら、
 こういうシーンってあんまり最近見ないような気がします。

  元大関のジョージア栃ノ心が引き付けて一気に寄ります。おぉ、あの岩のように重い
 逸ノ城が一気に土俵の外に寄り切られてしまいました。スゲェ・・・


  「これより三役」の後の取組は、元気のない力士が一方的に敗れるちょっと残念な
 相撲でした。そのなかで、佐野元春ちゃう(しつこい)若元春関(若隆景のお兄さん。
 次男坊)が大関御嶽海を破り、なんと10勝目を挙げました。玉鷲関にも勝っています
 ので、今場所は大活躍です。三賞をあげてもいいのになぁ・・・

  三男坊の出世頭、若隆景は今日も勝って11勝4敗。初日からの3連敗がもったいなさ
 すぎました。あれを一つでも取っていれば、優勝争いに絡んでいたのにね・・・しかし
 関脇4場所連続勝ち越しは立派です。再び大関チャレンジの一番手に躍り出ました。
 三賞も技能賞を獲得しています。

  うん、彼も歌舞伎役者みたいだな。翔猿が荒事のやんちゃ小僧なら、若隆景は和事の
 色男っていう感じですね。(何をわけのわからんことを言っとるんじゃ。by妻)


  そして、三賞(敢闘賞)を獲得したものの、またしても優勝に手が届かなかった高安
 関。三賞のインタビューなのに、悔しさいっぱいの表情。「もう一回チャレンジする」
 と宣言していました。よし、その意気です。優勝、そして再び大関を目指して頑張って!


  さぁすべての取組が終わり、表彰式です。
  二度目の賜杯を手にした玉鷲関、感無量の表情です。おめでとうございます!
 ついでに殊勲賞も受賞していますね。まぁ当然でしょうけどね。


  優勝力士インタビューでは、この ↓ 表情。たどたどしい日本語ですが、精いっぱい
 ファンの期待に応えようとしていました。非常に好感が持てますね。

  来場所は三役間違いなし。今は戦国時代で大関もガタガタですから、オッサン?でも
 もう一度大関にチャレンジできるのではないかな?
  
  今場所もいろいろありましたが、楽しませていただき有難うございました。
 11月の九州場所はさすがに見に行けませんが、今から待ち遠しいです。(アホ)