Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

2019夏:英国 ⑧ミリタリー・タトゥー 

  3連休の最終日、良いお天気です。今日はどこにも出かけずのんびりします。
  
  ヒマなので、英国の旅の続きを。
  2日目の夜は、スコットランドのエディンバラで毎年夏に開かれる「ミリタリー・
 タトゥー」というイベントを観に行きます。「タトゥー」とは入れ墨のことではなく、
 軍の音楽隊やその演奏のことです。第二次世界大戦後、娯楽の少なかった市民のため
 スコットランドの軍楽隊がパレードをしたのが始まりだったかな? 1950年からは、
 毎年夏にエディンバラ城の前のエスプラナード広場に客席を設けて開催され、今では
 国際的にも有名なミリタリー・ショウとして、世界中から観客が集まってきます。
  毎年世界各国の軍楽隊がゲスト出演?するようで、何年か前には日本の自衛隊!も
 参加したそうです。入手困難と言われるチケットですが、主催者のホームページから
 案外あっさりとよい席が入手できました。このためにエディンバラに来たと言っても
 よいくらいですので、非常に楽しみです。


  晩御飯を食べる十分な時間もなく、何を食べたかの記憶もないくらい適当に済ませ
 た後、いったんホテルに戻って支度をしてエディンバラ城に向かいます。夏とはいえ、
 スコットランドの夜は冷え込むし(10℃以下になることもあるとか)、天気が変わり
 やすいので防寒用のウインドブレーカー(ゴルフ用に買った上下)を持参します。


  再び旧市街に向かい、今度は間違えずにまっすぐエディバラ城に向かいます。
  ロイヤル・マイルの奥、崖の上に立つエディンバラ城の入口にたどり着きました。 
 前方に見えるのが仮設スタンドで、この向う側がお城の正面になります。
 

 お城に向かう道には、スコットランドとエディンバラ市の紋章を見かけました。

  この日のチケットです。お城を正面から見られる良い席を確保できました。高いけど 
 たぶん一生に一度なので、奮発しました。土曜日は夜7:15からと、9:30からの二部制で
 したが、早い回にしました。でも夏のスコットランドは夜7時過ぎでも明るい。遅い回
 の方が辺りが暗くなっているので雰囲気が良かったかも。でも、楽しみです。  
 



 席に着いてみると、かなり眺めのいい席です。お城をバックに、ショウを真正面から
 見られる席です。スタンドは満席。仮設の屋外劇場みたいで雰囲気も上々です。
  ”Ladies and Gentlemen !" とアナウンスがあると、ざわついていた観客が静かになり、
 いよいよショウの始まりです。幕開けはやはり地元スコットランドの軍楽隊です。バグ
 パイプ奏者たちの一団と、ブラスバンド(金管楽器と打楽器)による入場行進です。
 バグパイプもこれだけ集まると凄い音量で、とても迫力があります。キルトの民俗衣装
 を着た軍楽隊は見た目も格好いいです!    

  せっかくなので、You Tube に少し映像をアップしました。こちらはバグパイプ軍団
 の行進です。
  
ミリタリータトゥー スコットランド隊

 


  続いて、お隣?イングランドの軍楽隊です。あの、バッキンガム宮殿の衛兵のような
 クマの毛皮帽と赤い軍服の兵隊たちです。たくさん並ぶと壮観です。
  途中でいきなり黒い雲がたちこめたと思ったら雨が降り出し、かなり強く降りました
 が、よくあることなのか?演奏も演技も続いていきます。観客もカッパを着て雨の中を
 我慢して見ています。私も持参したウィンドブレーカー上下を着ますが、雨が降ると急
 に気温が下がるのでかなり肌寒く感じました。やはり防寒具・雨具は必須のようです。


  この後スコットランドの軍楽隊も加わって、呉越同舟じゃないけど一緒に演奏します。
   
ミリタリータトゥー イングランド隊とスコットランド隊
  
  プロコフィエフのバレエ音楽「ロミオとジュリエット」の有名な舞踏会の音楽
 (行進曲風)も演奏されました。金管楽器の重低音がド迫力でした。
  曲に合わせてプロジェクション・マッピングかな?お城がライトで照らされます。


  続いて、世界各国の軍楽隊の登場です。お国柄を反映していて大変楽しめます。
  ドイツ軍部隊は、ウェーバーの歌劇「魔弾の射手」より有名な狩人の合唱を披露
 しました。ちゃんと歌も練習しているみたい。その後はビアホールのような楽しい
 音楽の演奏で、ビールを手にしたウェイトレスのお姉さんたちも登場して拍手喝采
 を浴びていました。
  さらにフランス軍部隊の登場。戦闘能力は知らんけど、エンターテイメントでは
 フランス軍に敵う軍隊は無いでしょう。演奏しながらちょっとした演技?もあって
 観客が大喜びしていました。

   
ミリタリータトゥー2019 フランス隊


   その後は、有名な映画音楽「シェルブールの雨傘」でしんみりしたかと思うと、
  いきなりキャバレーのお姉ちゃんたちが登場してなんとフレンチ・カンカンを踊り
  出します。(オッフェンバックの喜歌劇「天国と地獄」のワンシーンですね。)
  スケベなオッサンは身を乗り出して鑑賞します(アホ)。


   
フレンチカンカン
  
  この後もいろいろな曲とダンスが続き、観客の皆さんもすっかり楽しんでいました。
 ニュージーランド軍部隊は、ラグビーの試合等でやる「ハカ」を披露していました。
 やはり大うけでした。
   
   
NZ隊 ハカ


  ブラジル軍部隊はリオのカーニヴァルみたいなサンバの演奏で、ド派手な羽根飾りを
 付けたダンサーがリズムに合わせて踊りまくっていました。イヤ、間違えました。プロ
 グラムを見たら、カリブ海の国トリニダード・トバゴの軍楽隊でした。
  さらに後半にはポップス歌手が登場して、ポピュラー音楽もいくつか演奏しました。
 プログラムが変化に富んでいて、誰でも楽しめるように工夫されています。 
 


  あっという間の約1時間30分。夜9時近くなって、だんだん暗くなってきました。
 そろそろショウもフィナーレを迎えます。最後は出演者全員が勢ぞろいします。これは
 壮観です。いつまでも見ていたいけど、もうお別れの時間が近づいてきました、


  最後は ”God Save The Queen" とスコットランド民謡の「蛍の光」(正式名称は知り
 ません)を全員で合唱します。スコットランド人の観客も一緒に歌っていますね。
 日本だとしんみりした「別れの曲」ですが、本来は違うのでしょうか? 楽し気な演奏
 で、なんかドリフターズの「8時だよ全員集合」のエンディングみたい(アホ)。


     
ミリタリータトゥー フィナーレ


  最後には花火が打ち上げられ、感動のフィナーレ。最後はバグパイプの演奏に合わ
 せて全員が退場していきます。期待した通り素晴らしかったなぁ・・・
  あとでわかったのですが、この催しは観光客向けでもありますが、元々は世界中に
 いるスコットランド系移民の方々が夏に帰省したときに、郷土愛を確かめるために?
 見に来るためのイベントという事です。そうなのか、スコットランド人すげぇ愛国心。
 フランスだとエコッセ、ドイツだとショッテン。新大陸にも大勢移民したのかな?


  この後9:30から第二部があるので、観客は早々に退散します。名残惜しい・・・
 すっかり夜になりましたので、第二部はさらに幻想的なショウになるのでしょう。



 やっぱり連れて来たんか・・・ 当然です。(アホ)
 さぁ、明日はまた移動日です。またまた大忙しです。