Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

ボルドーワインの試飲会

   今日も関東地方南部は良い天気。朝から掃除と片づけ、布団を干してお昼までに家の
 ことを済ませた後、午後からは久しぶりに二子玉川まで出かけました。といいますのも、 
 エノテカ二子玉川店から「ボルドーワイン試飲会」の案内が来ていたからです。コロナ
 騒動でなかなか試飲会もできない状況が続きましたが、感染対策の上で実施とのことで
 行ってみることにしました。


  エノテカさんは今となっては日本のワインシーンを代表するお店ですが、関東地方では
 あちこちに出店していて、どの店でも同じようなワインを、どこよりもお洒落に、そして
 どこよりも高い値段で売っていることで有名です。ま、値段が高いのには文句を言いたく
 なりますが、その優れた販売力ゆえに世界中の著名生産者のワインの日本での輸入代理店 
 となっていて、特にボルドーワインのプリムール(先物買い)では圧倒的な品揃えを誇り
 ます。で、いつもは値段が高いエノテカさんですが(しつこい)、なんと今週のボルドー
 ワインの試飲会は驚愕のコスパです。最新の2017年ヴィンテージの、格付けワインを含む
 5種類で税込み2,750円です 。一杯50mlですから合計250ml(ボトル1/3分)。一杯あたり
 では税別500円。これはお得です。ということで勇んで出かけて参りました。 


  まずは産地違いで飲み比べ。なんとボトルは大瓶(マグナムサイズ)の1,500mlです。
 そうか、きっと店頭展示品かなんかで訳アリ品なのかもしれません。だから安いのかも。
 左からポムロルのシャトー・ガザン、真ん中はペサック・レオニャンのシャトー・オー  
 バイイー、右はメドック・サン=ジュリアンのシャトー・ブラネール・デュクリュです。
 はぁ、なんのこっちゃ?(by妻) ワインオタクの人でなければ意味不明ですよね。


  ポムロルはボルドーからちょっと東側に離れたリブルヌという町に近い隠れた名産地。
 ボルドーの代表品種であるカベルネ・ソーヴィニヨンを使わず、メルローという肉厚で
 柔らかな品種を主に使います。確かにこのワインだけ、味わいが違いました。柔らかく
 てまろやかな舌触りがしました。甘さも感じますが、実はとても濃厚です。
  ペサック・レオニャンはボルドーの街中に近い住宅地の周辺にあります。あの有名な
 シャトー・オー・ブリオン(第一級格付け)もこのエリアにあります。オー・バイイー
 は最初少し渋めでしたが、少し置くとほぐれてきてノーブルな感じ。骨格がしっかりと
 あり、長持ちしそうです。さすがカベルネ・ソーヴィニヨンがメインのワインです。
  メドック(正確にはオー(上)・メドック)こそ、ボルドーワインの貴族階級の産地。
 オー・ブリオンを除く格付けワインは全てここで生まれます。ボルドー市街からは北に
 離れたジロンド川沿いに有名な生産地の村が続きますが、そのひとつサン=ジュリアン村
 のシャトー・ブラネール・デュクリュはいぶし銀のような堅実なワイン。こちらもカベル
 ネ・ソーヴィニヨンが主体です。
  いずれも若いヴィンテージなのでまだ色は紫色ですが、渋さは控えめで、果実の甘みが
 よく出ていて今飲んでも美味しい。昔に比べて早いうちに飲んでも大丈夫なように、造り
 を工夫しているようですね。それでも品質は高く、30~40年くらいは保つでしょう。

     

 
  続いて残りの2種類はいずれもオー・メドックの格付けワインです。ポイヤック村の
 シャトー・デュアール・ミロンと、サン=ジュリアンの貴族?シャトー・デュクリュ・
 ボーカイユーです。
  デュアール・ミロンは近年好調らしいと聞いていましたが、なるほど華々しくて芳香
 が素晴らしい。口に含むと余韻が長い長い!すうっと鼻に抜ける香りがイイです。 

    

 
  そして真打登場。第二級格付けのシャトー・デュクリュ・ボーカイユー。オレンジ色
 のサイケなラベルがダサいと思っていましたが、ワインの品質はトップクラス。近年は
 某米国系ワイン評価誌で100点満点をGETしていて、絶好調のようです。
  デュアール・ミロンよりやや明るい色をしていますが、香りの立ち方が物凄い。口に
 ふくむと、なんじゃこりゃ!完璧なバランス。果実味と渋みが拮抗しているだけでなく、
 質の高い酸味が骨格を作っています。単に優れたワインと、完璧なワインの違いをまざ
 まざと見せつけられるようでした。     

         

  いやぁ、こんなすごいワインを(若いヴィンテージとはいえ)比べながら試飲できる
 とは、有難いです。エノテカさん、値段が高いと文句を言ってスミマセン。値段が高い
 のは事実ですが(しつこい)、イイ仕事もされています。有難うございます。
  どうでもいいけどマグナムボトルって格好いいし、存在感が半端ない。一本欲しいな。
 (一人で1,500mlは大杉勝男ちゃうか?by妻)


  この後、久しぶりにニコタマ高島屋のデパ地下をウロウロ。はぁ、多摩川を渡ると
 品揃えが違うね。ワンランク上のものがあるという感じ。目移りしたけど、あまりに
 イイものばかり見ていると感覚がマヒしてきます。結局目の保養だけで何も買わず。
 弟の家に浅草今半のすき焼きセットを贈っただけで退散します。


  ・・・のはずが、この日はとんでもない催しがありました。高島屋春のワインフェア
 です。(もう●カにつける薬はないな。by妻)しかし、売っているワインの値段を見て
 たまげました。なんじゃこりゃぁ~(太陽にほえろ、じゃないですが) 


  高島屋が直輸入しているブルゴーニュワインのドメーヌ・ルロワ。元々バカ高い値段
 でしたが、ラベル不良でもこの値段とは!思わず気絶しそうになったわ。桁が一つ違う
 んちゃうかい。(イヤ仮に一桁少なくても買えんやろう、オッサンの給料では。by妻) 
  この値段、そこそこのサラリーマンの可処分所得より上でしょう。つまり、一ヶ月間
 飲み食いせず、スマホ代も光熱費も払わないくらい節約しても、買えないという・・・
 もうここまで来ると一般人には関係ないものですね。もはやどうでもいい存在です。
 (僻むな、オッサン。by妻)
  まぁもし買えるとしたら、退職金が入った時かな。その頃にはさらに値上がりをして
 いるかもしれませんが・・・   
  しかし、この値段でも買う人がいるんだろうな、東京には・・・そしてC国にも。    

     


  当然、私に買えるものは一つもありませんでした。なんだか最後は虚しい気分になり
 ました。(そんなんやったら見んかったらええのに。by妻)いずれにせよブルゴーニュ
 の高級銘柄は既に大気圏外。ドメーヌ・ルロワと、ロマネ・コンティ社のワインは銀河
 系の彼方。ハッブル望遠鏡で何とか見ることができますが、今もものすごい勢いで私の
 もとから遠ざかっていきます・・・
 (アホなこと言っとらんと、この下らん記事を早う終わりぃや。by妻)