Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

思い出の旅2007シチリア ⑯タオルミーナの古代ギリシア劇場

  このところ、ちょっと気力が足りなくてお休みの日?が続いてしまいましたが、今日
 は在宅勤務で少し時間の余裕ができたので、シチリアの記事の続きに参ります。しかし
 このペースだと越年は確実です。まぁボチボチいきますか・・・(好きにせぇ。by妻)


  さて2007年の8月8日(旅行4日目)、シチリア島の東海岸の断崖の上にあるリゾー
 ト地タオルミーナに滞在します。ホテルの部屋は眺めがよくないので、早めに朝食を済
 ませて、ホテル敷地内の庭園を散策しました。この日も良い天気で、シチリア最高峰の
 エトナ火山(標高3,000m級)がはっきりと見えました。富士山よりも裾野がなだらかに
 なっています。この山は活火山ですので、今でも噴煙を上げているようです。

  宿泊しているホテルは四つ星ホテル(最高ランクは五つ星)で、外観はお洒落です。
 確かに上層階はバルコニーもあって眺めがよさそうですが、オッサンたちにあてがわれ
 たのは半地下のような眺望が全くきかない部屋でした。安いからと思って予約したのに
 失敗しました。しかも3泊するというのに・・・😓(ケチるとそうなるわな。by妻)
   せめて写真だけは撮っておくか・・・妻は朝っぱらから、この撮影会?のために、
 少しお洒落をしていました。(そらそうよ。byタイガース岡田監督ちゃう、妻)  

   

  ホテルの名前はエクセルシオール・パレスです。ピンク色の外壁がいかにも、という
 感じですね。タオルミーナで一番有名なサン・ドメニコ・パレス(修道院を改装した館
 で眺望抜群)には敵いませんが、そこそこいいホテルだったようです。半地下の部屋に
 宿泊したオッサンには、その良さはわかりませんでしたが。(根に持っとるな。by妻)
 そういえば夕食も外でしたし、バーも利用しませんでした。もったいなかったかな。
  一応日本の旗も掲げられていましたけどね・・・

  ホテルの中庭はミニ植物園のようになっていて、ブーゲンビレアやハイビスカスなど
 南国の花が咲いていました。まぁこれはヨーロッパ原産の植物ではないのですが・・・
 まぁリゾートっぽい雰囲気でいいですけどね。

  あ、前日の夕方にタオルミーナに入る前に立ち寄った、タオルミーナの背後の岩山に
 ある「マドンナ・デッラ・ロッカ」の聖母像が見えます。なんだか日本の田舎にある、
 デカい観音様像みたいな感じです。あの高い場所からタオルミーナの街を見下ろすのは
 なかなかの絶景でした。

  一応、マドンナ・デッラ・ロッカからの景色を撮った写真を再掲いたします。


  しばらく散策したのち、活動しやすい服に着替え(実は水着の上に服を着ています)、
 タオルミーナの町の観光に出掛けます。
  リゾート地の朝は静かでまだ人通りも少なく、メインストリートのコルソ(大通り)  
 ウンベルトにあるお店は、当然まだ開いていません。それでも妻はウィドウショッピン
 グでいろいろ品定めをしているようでした。(えぇやんか。by妻)
  しばらく歩くとタオルミーナの町の中心である「4月9日広場」に到着します。ここ
 は開けたテラスのような場所になっていて、断崖の下の駅と海が見渡せます。しかし、
 オッサンはここでデジカメを石畳の上に落としてしまいました。(アホ、ドジ。by妻)
 電源を入れても動作しなくなってしまい、オッサンはパニック状態。写真を撮ることが
 できませんでしたので、やむなくネットから4月9日広場の写真を掲載いたします。

  ここからもマドンナ・デラ・ロッカのマリア像が見えますね。街路樹が夾竹桃です。

  この後、タオルミーナ最大の観光スポットである、古代ギリシア劇場に向かいます。 
 ちょっと簡単な街の地図を乗せておきます。宿泊しているホテル・エクセルシオールは
 街の西のはずれにあるカターニャ門の近くでした。4月9日広場はほぼ町の中心にあり、
 目指すギリシア劇場は街の東端の高台にあります。小さな町なので、4月9日広場から
 歩いても10分程度、ほどなく到着しました。

  


  しかし、よく考えてみたら前日の夜にここでコンサートを聴きましたので、再度の
 訪問になりました。コンサートの時にはチケット代を払っているので遺跡への入場料
 は必要ありませんでしたが、日中の観光では入場料を取られます。(当然やろ。by妻)


  まずは上の方から見て行きます。自然の地形(斜面)をうまく利用して、舞台を囲む
 半円形の階層席を重ねた構造です。しかも借景には真っ青な地中海となだらかに傾斜を
 しているエトナ山を利用しています。全く古代ギリシア人の芸術的センスと科学技術力
 には本当に感心させられます。ヨーロッパ文明の大半の要素を古代ギリシア人(および
 それを継承して拡大・大量生産した古代ローマ人)が作ったというのも過言ではないで
 しょう。(またオッサンの古代ギリシア・ローマ賛美が始まったな。by妻)

  紀元前3世紀頃に、山をくり抜いて段々の斜面状にして作られたのだそうです。日本
 はその頃、まだ縄文時代と言いますか新石器時代ですよね・・・まぁ、比べても意味は
 ありませんが・・・
  あ、海の上に大きなクルーズ船が停泊しています。たぶん小さな港には着岸できない
 ので、沖合に停泊してボートのようなもので上陸するのでしょう。

  あ、そういえばいつのまにか写真が撮れるようになりました。なんと壊れたと思って
 いたデジカメを妻が復活させました。スゴイ。(オッサンは何もできへんしな。by妻)
 いやぁ妻が一緒にいると旅行していても安心なんですよね。道に迷ってもすぐに気が付
 くし、忘れ物には注意をしてくれるし、電子機器の操作もオッサンより上手だし・・・
 (その割に感謝の気持ちが足りんかったんちゃうか?by妻)
  ということで、直ったデジカメで記念写真を撮ってもらいました。アメリカ人にお願
 いしたような記憶があります。ここは観光地なので、世界中から観光客が来ていました。
 日本人もチラホラいましたね。さすがは人気のリゾート地です。

  舞台の後ろには、かなり壊れてしまっていますが、舞台装置となった列柱などが残っ
 ています。ここでギリシアの古典演劇が上演されていたのでしょう。緩やかに傾斜した
 客席はどこからでも舞台が見やすく、音響効果も抜群なのだそうです。そしてこの仕組
 みはルネッサンス以降のヨーロッパ文明に引き継がれ、オペラハウスや演劇場でも活用
 されています。馬蹄形のオペラハウスはまさにこの後継作品と言えるのではないかなと。

  舞台の方にも下りてみました。夏の間は、前日にオッサンたちが鑑賞したタオルミ
 ーナ・アルテという音楽祭が開催されていますので、舞台の照明・音響装置や小道具、
 客席の椅子などがセットされていて、ちょっとゴチャゴチャしています。


  レンガの壁はかなり分厚く、頑丈なようです。古代ギリシア時代のままの部分と、
 後代に修復された部分がありますが、混在した姿のままでも十分すごいです。

     

  最後に、上空から見たギリシア劇場の全景写真を参考までに掲載いたします。
 これはヘリコプターからの空撮だと思いますが、こうしてみると素晴らしさがさらに
 良くわかりますね。しかもこの遺跡はかなりよく原形をとどめており、現代でも舞台
 上演に使われているのですから素晴らしいですね。(他にはイタリアのヴェローナの
 古代ローマ時代の円形闘技場:アレーナや、南仏オランジュの古代ローマ劇場跡など)

  古代ギリシアの遺跡をじっくり見学して満足したオッサンたち、次の目的地は妻が
 楽しみにしていた海辺のリゾートです。(ここからどうやって行くんや?by妻)
 続きは次回・・・(年明けにならんようにな・・・by妻)